変数を基本場とそこからの偏差に分ける. 基本場の変数は上付きバー
で表し, 偏差を上付きプライム
で表す. ある変
数
は以下のように分離される.
![]() |
(A.1) |
基本場は水平一様 (
) で, 擾乱のな
い静止状態 (
) であると
する. 基本場の無次元圧力関数と温位は, それぞれ,
![]() |
![]() |
![]() |
(A.2) |
![]() |
![]() |
![]() |
(A.3) |
![]() |
(A.4) |
以下では
とし,
記述を簡便にするためその他の変数の偏差量に付く上付きプライム
は省略する.
ここではエクスナー関数を用いた運動方程式の導出と, 水平一様静止基本場と そこから偏差との分離を行う.
運動方程式は
![]() |
(A.5) |
![]() |
(A.6) |
![]() |
![]() |
![]() |
(A.7) |
![]() |
(A.8) |
運動方程式を水平一様静止基本場の式とそこからの偏差の式(擾乱場の式)
に分離する. 基本場の方程式は静水圧の式
![]() |
(A.9) |
擾乱場の水平方向の運動方程式 は
![]() |
![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
(A.10) |
基本場は水平一様であることと, 鉛直方向の運動方程式から静水圧の式を差し
引くことにより, 以下の擾乱場の運動方程式を得る.
![]() |
![]() |
![]() |
(A.12) |
![]() |
![]() |
![]() |
(A.13) |
まとめて表すと,
![]() |
(A.14) |
圧力方程式は, 連続の式
状態方程式(A.16)を で微分する:
![]() |
![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
||
![]() |
![]() |
(A.17) |
![]() |
![]() |
![]() |
(A.18) |
エクスナー関数を水平一様基本場
とそこからの偏差
に分離し,
の方程式を求める.
![]() |
(A.19) |
![]() |
![]() |
![]() |
(A.20) |
![]() |
![]() |
![]() |
(A.21) |
![]() |
![]() |
![]() |
(A.22) |
![]() |
(A.23) |
Klemp and Wilhelmson (1978) にしたがい, 本モデルでは とす
る. これは線形化を行い, 非断熱項((A.24)
右辺第 3 項)を無視することを意味する.