| 森羅万象学校 2001 
 原生代前期の酸素増大
 |   | 生命進化の模式図 岩石から進化の歴史をたどれるか?
 
   キーワードは縞状鉄鉱床とストロマトライト 最初の細胞はいつ出現したか?
    最初の光合成生物はいつ出現したか?
 | 
 
 
 |   | O と CO2 濃度変化と生物の進化 
    35 億年, 27 億年, 19 億年に生物の転換点がある
 | 
 
 
 |   | 太古代および原生代初期の微生物化石に関する報告数の変化 | 
 
 
 |   | 初期地球の作業仮説 (Cloud, 1972) 
    縞状鉄鉱床と赤色砂岩の年代分布に注目した. 遷移は 22-19 億年頃 
   
    22 - 19 億年の間に大気組成が変化, 大気中に酸素が増加したと考える
    | 
 
 
 |   | 大陸に存在する岩石の年代 太古代岩石の採掘場所は
 
    グリーンランド・イスア
    オーストラリア・ピルバラ
    アフリカ・バーバートン
 | 
 
 
 |   | グリーンランド・イスアの縞状鉄鉱床の地質図 | 
 
 
 |     | グリーンランドの風景 | 
 
 
 |   | グリーンランドの枕状溶岩 
    太古代に海が存在した証拠
    境界は急冷組織によって構成される
 | 
 
 
 |   | 微生物の化石として報告されたもの | 
 
 
 |   | アパタイトの化石 
    内部にグラファイトが存在, その炭素同位体比を測定した
 | 
 
 
 |   | 太古代岩石の 13C 炭素同位体比 (13C/12C) | 
 
 
 |   | 石灰岩と有機炭素中の 13C 炭素同位体比の変遷 (13C/12C) シドロスキーによる結果
 
    赤は石灰岩, 青は有機炭素
    46億年間相対的な比は変化がないように見える
   
    シドロスキーは現在の海洋でおこているような, 生物による炭素固定
        が過去 46 億年間存在したと解釈
    | 
 
 
 |     | 有機炭素中の 13C 同位体比 
    マントル起源は -5 ‰
    有機炭素は -27 ‰, 炭酸塩は 0 
 | 
 
 
 |   | いろいろな生物の δ13C 
    -40 ‰ 以下の生物はほとんどいない
    メタン細菌の場合 -40 ‰をこえる幅広い範囲に存在する
    炭素固定のしくみによって同位体比が変わる
 | 
 
 
 |   | シアノバクテリア(光合成生物)の出現はいつか? | 
 
 
 |   | ピルバラの地質図 
     太古代の岩石はグリーンストーン帯に多い
     グリーンストーンとは玄武岩の酸化したもの
 | 
 
 
 |   | 世界最古 (32 億年以上前) のストロマトライトの化石と思われてたもの | 
 
 
 |   | 世界最古のストロマトライトの成因 | 
 
 
 |   | カナダのストロマトライト化石 | 
 
 
 |       | オストラリア・シャーク湾, フォーテスキュー層のストロマトライト 
    海水深さによってバクテリアの種類が異なる
    25-19 億年前の化石はこれと良く似ている
 | 
 
 
 |   | 信頼できる最古の生物起源ストロマトライトの化石は ? 
    信頼できる化石証拠があるのは 27 億年前. 
    周囲に算出する岩石が硫酸イオンに乏しいことから,
        陸上の淡水中で形成されたと考えた.
        熱水系のような光以外のエネルギー供給がない場所であったことを示唆.
 | 
 
 
 
 
 |   | ストロマトライトの成長モデル 
picture1
picture2 表面で結晶成長するタイプ (バイオマットなしでも可)
 表面に沈澱するタイプ (バイオマットなしでも可)
 別の場所でできた石灰岩がバイオマット上に付着して成長するタイプ
 | 
 
 
 |   | 縞状鉄鉱床形成量の時系列 
    定義は縞々のある鉄を 15 % 以上含む堆積岩. 必ずしも酸化鉄を含んではいない.
 25-20 億年前にピーク. シアノバクテリアによって生成した酸素
        と海水中の鉄が結合してできたと考えられている.
 | 
 
 
 |     | 縞状鉄鉱床と氷河の関係 
    縞状鉄鉱床と氷河堆積物は同じような場所で見つかる
    大気中の酸素濃度が上昇すると温室効果ガスのメタンを分解し,
        地球は寒冷化したというシナリオが考えられる
 | 
 
 
 |   | 大気中の酸素濃度増加シナリオ: S の同位体から | 
 
 
 |     | S の(光)化学反応 
    酸素ない場合, 質量数に比例した分別を起こす反応以外の
        反応サイクルが起こる(らしい)
 | 
 
 
 |     | 縞状鉄鉱床の年代別分類 
    アルゴマタイプ: 太古代の地層の含まれる, 
        中央海嶺熱水系などの深海で堆積
    スペリオルタイプ: 大陸棚に堆積したもの, 海水中の O と Fe が反応
    ラピタンタイプ: 周囲に氷河堆積物がある 
 | 
 
 
 |   | 酸化反応・還元反応 | 
 
 
 |   | バクテリアによって形成されたと思われる縞状鉄鉱床 | 
 
 
 |   | 海水中の縞状鉄鉱床生成反応 | 
 
 
 |   | 縞状鉄鉱床生成時の物質の流れ | 
 
 picture1
picture2
 
 |   | 縞状鉄鉱床の組成分析 縞に沿った蛍光 X 線の強度
 
    Fe, S の他に Ca, Mn も数%含まれる.
    還元的な環境を示唆, バクテリアによる生成も考えられる.
 | 
 
 
 |   | 縞状鉄鉱床の縞の解析 | 
 
 
 |   | インドの縞状鉄鉱床の地質図 
    アルゴマタイプ
    深いところに Fe, Mn, 浅い所にストロマトライト
 | 
 
 
 |       | 縞状鉄鉱床をめぐる謎 
    なぜ縞状に堆積するのか? 
        酸化鉄として堆積している場所では縞にならない
    
 | 
 
 picture1
picture2
picture3
picture4
picture5
 Odaka Masatsugu
2001-09-11
 |