INSTALL GUIDE

必要要件

gtool5 ライブラリを利用するには以下のソフトウェアが必要です.

ビルドの手引き

tar.gz 展開

適当な作業ディレクトリでソースアーカイブを展開します. ソースは gtool5-((|バージョン|)) というディレクトリに展開されます.

$ tar xvf gtool5_current.tar.gz

Fortran コンパイラの指定

環境変数 ((* FC *)) に使用する Fortran コンパイラを指定してください. 例えば

% FC=gfortran

最適化やデバッグのためのオプションは環境変数 ((* FCFLAGS *)) に設定してください. 例えば

% FCFLAGS="-g -O2 -fopenmp"

make の指定

環境変数 ((* MAKE *)) に使用する make プログラムを指定します. GNU Make が ((:gmake:)) で与えられている環境では,

% MAKE=gmake

として下さい.

configure の実行

展開されたディレクトリに移動し, (({ ./configure }))を実行します.

% ./configure

インストール先などを変更したい場合は, 以下のように (({ –help })) オプ ションをつけることで, 指定可能なオプションリストが表示されます.

% ./configure --help

主なオプションに関しての説明は以下の通りです.

:(({–with-nf-config=}))((|ARG|))

  • Defatult: PATH から探索.
  • ((|ARG|)) に ((:nf-config:)) を明示的に指定することもできます. これによって NetCDF C Library および NetCDF Fortran Library に関する 設定が行なわれます.

:(({–with-netcdf=}))((|ARG|))

  • ((:nf-config:)) が使えない場合に NetCDF C Library の場所を指定します.

:(({–with-netcdff=}))((|ARG|))

  • ((:nf-config:)) が使えない場合に NetCDF Fortran Library の場所を指定します.

:(({–with-netcdf-include=}))((|ARG|))

  • ((:nf-config:)) が使えない場合に NetCDF Fortran Library の モジュールファイル((:netcdf.mod:)) 場所を指定します.

:(({–with-netcdf-include=}))((|ARG|))

  • ((:nf-config:)) が使えない場合に NetCDF Fortran Library の モジュールファイル((:netcdf.mod:)) 場所を指定します.

:(({–prefix=}))((|ARG|))

  • Defatult: (({ /usr/local/gtool5 }))
  • ((|ARG|)) にライブラリやモジュール, 実行ファイルのインストール先の ディレクトリのプレフィックスを指定します.

:(({–host=}))((|ARG|)) クロスコンパイルを行う場合には, パッケージが実行されるシステムタイプ名 を ((|ARG|)) に指定します.

:(({–enable-mpi}))

  • Defatult: disabled
  • MPI を有効にします. ((:FC:)) もしくは ((:–with-mpifc:)) に MPI 用のコンパイラ(例えば mpif90 等)を指定して下さい.

:(({–with-mpifc}))

  • Defatult: none
  • MPI 用のコンパイラを指定します

:(({–with-exec}))

  • Defatult: none
  • テスト時に使用する MPI 実行プログラムを指定します.

:(({–with-ncdump}))

  • Defatult: PATH から探索
  • テスト時に使用する ncdump を指定します.

ビルド

((:configure:)) が正常に終了したならば

% make

でビルドが始まります.

テストプログラム実行

カレントディレクトリにおいて, 以下のコマンドを実行してください.

$ make test

インストール

カレントディレクトリで以下のコマンドを実行してください. システム領域にインストールする場合には管理者権限が 必要です. (デフォルトの場合はシステム領域にインストールします).

# make install

gt5frt へのパスの設定

上記のように正しくインストールが行われたら, ((gt5frt)) というシェルスクリプトが (({–prefix=}))((|ARG|)) で指定されたディレクトリ以下の bin ディレクトリ ((|ARG|))/bin に作成されているはずです. ( (({–prefix=})) を指定しなかった場合は (({ /usr/local/gtool5/bin/ })) 以下). このディレクトリへのパスを通してください.

((gt5frt)) は gtool5 ライブラリを利用した Fortran プログラムを 簡単にコンパイル, リンクするためのシェルスクリプトです. これまで利用していた Fortran コンパイラのコマンドの代わりに gt5frt を用いることで, 自動的に gtool5 ライブラリへの リンク, モジュール群へのディレクトリ指定を行ってくれます.

$ gt5frt test.f90
/usr/bin/gfortran -I/usr/local/gtool5/include -I/usr/include -g -O2 test.f90 \
  -L/usr/local/stow/gtool5/lib -lgtool -L/usr/lib -lnetcdff -lnetcdf