[1]
一般にはこのように水平方向と鉛直方向に分離することがで きない. それは粘性係数がテンソルであり, またその成分が場所や時間に依存 するためである. ここではそのような厳密なことは考えないでおき, 粘性係数 も定数であるものとする. またここでいう粘性とは渦粘性を意味するものとす る. 一般に水平方向に卓越する渦と鉛直方向に卓越する渦とでは, そのスケー ルが異なるため, 渦によって撹拌される度合が水平方向と鉛直方向とで異なる ことが予想される. したがって渦粘性係数を水平方向を ${A_M}$, 鉛直方向を ${A_V}$ とし, それぞれの項を分けて取り扱うものとする.
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[2]
psu は practical salinity unit の略である. 塩分は, 全て の炭酸塩を酸化物に変え, 臭素とヨウ素を塩素と置換し, 有機物を完全に酸化 した後に, 海水 1kg 中に含まれる固形物質の総量として定義される. 実際に は塩素量を求めて, これとの成分比から測定される. 塩素量の測定単位が ppt (part per thousand; パーミル) であるため, 塩分の単位も ppt となる. し かし近年 CTD (Conductivity, Temperature, Detph profiler) という測器に よって電気伝導度を測定し, それから塩分が推算されるようになり, 単位が psu に変更された. 35 ppt は 35 psu に等しい.
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[3]
Hellerman, S. and M. Rosenstein, 1983, Normal monthly wind stress over the world ocean with error estimates, J. Phys. Oceanogr., 13, 1093-1104.
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Takashi Kagimoto
1998-09-03