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Honey の Debian のバージョンを Sarge へアップグレード


  1. 概要
  2. アップデートのマニュアル
  3. /etc/apt/sources.list をクリーンに
  4. dselect によるアップグレード
  5. インストール時の質問
  6. トラブル!!
  7. 確認作業
  8. apt の sources.list の書き換え
  9. 日本語環境
  10. 落ち穂拾い

概要

以下は, ホスト honey の OS である Debian GNU/Linux のバージョンを (遅ればせながら) woody から sarge にアップグレードした際のメモ書きである。

アップデートのマニュアル

以下のサイトに「Debian リファレンス」がある。

この中の、「第 5 章 - stable, testing, 又は unstable ディストリビュー ションへのアップグレード」を見る。

なお、Sarge からアップデートを行うには、aptitude というツールを 用いることも可能である。詳しくは 備考 aptitude を用いたアップデート を参照してほしい。

/etc/apt/sources.list をクリーンに

まず stable 用のリポジトリのクリーンなリストを取得する。 その際、元々のソースリストのバックアップを取るのを忘れずに。

# cd /etc/apt
# cp -f sources.list sources.list.org_2005-03-20
# :>sources.list
# apt-setup noprobe

apt-setup では、どこからインストールを行うか聞いてくるが、 「http」を選択する。サーバは最寄のものでよい。

non-US に関して利用するかと問われるが, 時間がかかるので「いいえ」 を選択. non-free も同様にする. サーバは dennou-h を選択する.

別の APT ソースは利用しない.

security.debian.org のセキュリティアップデートは, 後に 行うとして No を選択する.

dselect によるアップグレード

システムに -dev パッケージなどを含む多くのパッケージが存在する場合、 dselect を使用した次のような手段を用いたきめの細かいパッケージ制御が 望ましい。

まず、アップグレード前には常にこれを実行する。

# dselect update

追加パッケージを選択する。

# dselect select

dselectを起動した時、現在の全パッケージが選択される。 Depend, Suggest, そして Recommends に基づく 追加パッケージがある場合、dselect が入力を促すかもしない。 パッケージを追加したくない場合は、ただ Q を 押せば、 dselect は再び終了する。

そして、以下のコマンドを実行すると、いよいよ本番である。

# dselect install

Reading Package Lists... Done
Building Dependency Tree... Done
The following packages will be REMOVED:
  console-tools-libs libdigest-md5-perl w3m-ssl
The following NEW packages will be installed:
  aptitude aptitude-doc-en bc coreutils cpp-3.3 debconf-i18n debconf-utils
  defoma dictionaries-common dselect e2fslibs emacs21-bin-common
  emacs21-common emacs21-nox flim fontconfig g++-3.3 gcc-3.3 gcc-3.3-base
  gnu-efi gs-afpl gs-common gsfonts hicolor-icon-theme imagemagick
  initscripts irb1.8 lesstif2 libacl1 libatk1.0-0 libatk1.0-data
  libattr1 libblkid1 libbsearch-ruby1.8 libcomerr2 libconsole
  libcupsys2-gnutls10 libdb1-compat libdb4.2 libdb4.3
  libdevmapper1.01 libdns16 libevent1 libexpat1 libfontconfig1
  libft-perl libgc1 libgcc1 libgcrypt11 libgdbm3 libgdk-pixbuf2
  libglib2.0-0 libglib2.0-data libgnutls11 libgpg-error0 libgtk2.0-0
  libgtk2.0-bin libgtk2.0-common libice6 libidn11 libisc7 libjasper-1.701-1
  libkpathsea3 libkrb53 liblcms1 libldap-2.2-7 liblocale-gettext-perl liblzo1
  libmagic1 libmagick6 libncursesw5 libnetpbm10 libnewt0.51 libnfsidmap1
  libopencdk8 libpango1.0-0 libpango1.0-common libpaper-utils libpaper1
  libpcap0.8 libperl5.8 libpng10-0 libpng12-0 libreadline-ruby1.8
  libreadline5 libromkan-ruby1.8 libruby1.8 libsasl2
  libsasl2-modules libsigc++-1.2-5c102 libsm6 libss2 libssl0.9.7
  libstdc++5 libstdc++5-3.3-dev libt1-5 libtasn1-0 libtasn1-2
  libtext-charwidth-perl libtext-iconv-perl libtext-wrapi18n-perl
  libtiff4 libttf2 libuuid1 libwmf0.2-7 libwraster3 libwww0 libx11-6
  libxcursor1 libxext6 libxft1 libxft2 libxi6 libxml2 libxmu6 libxmuu1 libxp6
  libxpm4 libxrandr2 libxrender1 libxt6 libxtrap6 libxtst6 libxv1
  linux-kernel-headers mime-codecs module-init-tools mule-ucs myspell-en-us
  netpbm ntp-server perl-doc perl-tk ppthtml psfontmgr psutils ptex-base
  ptex-bin python2.3 python2.3-iconvcodec ruby1.8 semi sgml-base slang1a-utf8
  sysv-rc tetex-base tetex-bin tetex-doc tetex-extra texi2html texinfo
  ttf-bitstream-vera ucf wamerican wv x-ttcidfont-conf xlhtml xlibmesa-dri
  xlibmesa-gl xlibmesa-glu xlibs-data xml-core xpdf xpdf-common xpdf-reader
  xpdf-utils xprint xprint-common
234 packages upgraded, 168 newly installed, 3 to remove and 1  not upgraded.
Need to get 285MB of archives. After unpacking 470MB will be used.
Do you want to continue? [Y/n]

インストール時の質問

Configuring Debconf

Dialog を選択.

質問頻度は medium を選択.

Adduser

ホームディレクトリはみんな読めるようにするので Yes

Dictionaries-common: Wordlist dicionary

american を選択.

ca-sertificates configuration

yes

Configuring Canna

Canna server は動かすので yes

リモートホストからは動かさないので no

Configuring Libpango1.0-coomon

entrust font は defoma で管理するか? yes

Samba Server

/etc/samba/smbpasswd を /var/lib/samba/passdb.tdb に移動するか? -> no.

Character Set for DOS clients -> CP932

Modify smb.conf to use WINS settings from DHCP? -> No

Configuring Xprint-common

Default printer resolution -> 600

Configuring Setserial

Type of automatic serial port configuration tu use -> autosave once

C-Library のアップグレード

X 上でインストールを行っていると, 以下のようなメッセージが表示される. X が切れちゃうのも 面倒なので, とりあえず no とする. するとインストールが 終了する. X を一度停止し, # dselect install する. (言語環境を英語にしておくことを忘れずに).

Name Service Switch update in the C Library: pre-installation question.

Running services and programs that are using NSS need to be restarted,
otherwise they might not be able to do lookup or authentication any more.
The installation process is able to restart some services (such as ssh or
telnetd), but other programs cannot be restarted automatically.  One such
program that needs manual stopping and restart after the glibc upgrade by
yourself is xdm - because automatic restart might disconnect your active
X11 sessions.

Known packages that need to be stopped before the glibc upgrade are:
        xdm kdm gdm postgresql xscreensaver
This script does not detect any services to stop now.

If you want to interrupt the upgrade now and continue later, please
answer No to the question below.

Do you want to upgrade glibc now? [Y/n]

Setting up libc6 ...

inetd samba cron ssh のサービスを再起動するかと問い合わせられるので, Yes と答える. アップグレード後に再起動するように言われるので, 後々に再起動しましょう.

May I update your system?

update-passwd に関するアップデート. 強く推奨するらしいので, Yes.

Configuring ssh

環境に関する設定がどうとかで, 強制的に設定が変更された模様. "PermitUserEnvironment yes" すると設定が戻るらしい. sshd_config(5) をみてね, とのことです.

紙サイズ

a4

logrotate の設定ファイルに関する問い合わせ

Y で最新版に

man-db の〃

N で現バージョンを優先

man-db のデータベースを今作りますか?

Yes

/etc/services に関する問い合わせ

Y にしたかったが, gate の欄が消えると面倒なので, N にする.

/etc/ssh/ssh_config に関する問い合わせ

Y にしたかったが, HostbasedAuthentication や PreferredAuthentications の行が消えると嫌だったので, N にする.

/etc/dhcpd.conf に関する問い合わせ

gate によって自動管理しているので N

/etc/init.d/dhcp に関する問い合わせ

似たようなもので, ちょっと既に手が加わっているので N

/etc/cron.daily/sysklogd の〃

iptable に関するログの設定が書き込んであるが, epdns のドキュメント をみれば復帰でき, また依存すべきファイルが変更されているので Y とする.

/etc/cron.weekly/sysklogd の〃

iptable に関するログの設定が書き込んであるが, epdns のドキュメント をみれば復帰でき, また依存すべきファイルが変更されているので Y とする.

/etc/cups/client.conf

Y

/etc/X11/WindowMaker/appearance.menu

Y

Configuring x-ttcidfont-conf

よく分からんので freetype を選択

/etc/ntp.conf に関する設定

肝心の設定が消去されちゃうので N

/etc/bind/named.conf に関する設定

肝心の設定が消去されちゃうので N

/etc/X11/Xresources/xlockmore に関する設定

Y

最後に

.deb ファイル消してよいか聞かれるので Y

再起動

怖いが, reboot してみる. (結局これが間違い orz ちゃんと lilo コマンド 打とうね...)

トラブル!!

再起動すると

MBR

LI

で止まる... orz

<URL:http://lists.debian.or.jp/debian-users/200310/msg00093.html> より, lilo コマンドを実行しそびれたことが原因らしい.

KNOPPIX でブートしなおして, lilo コマンドを実行する.

KNOPPIX で lilo 実行

KNOPPPIX HACKS に付属する CD でブートし, lilo コマンドを実行する. ただし, 普通だとメモリの関係なのか何なのか, 起動できない. しょうがない ので 「boot:」の後に

knoppix 2

と入力し, テキストで起動する.

起動したら以下のようにコマンドする. 一応 lilo コマンド後に エラーが出て無いかだけは気にする.

# mount /dev/hda1 /mnt/hda1
# chroot /mnt/hda1
# /sbin/lilo
# exit
# umount /dev/hda1

# reboot

確認作業

X の起動
SMTP サーバ, sshd の動作
SMTP over SSH がうまくいくかチェック.
emacs21-nox の動作確認
nox でもカラー表示できるかチェック
screen の動作チェック
samba の動作チェック (まだ)

スクリプトで各ディスクをマウントし, サービスを提供できること を確認する. 特に日本語ファイルがちゃんと認識されるかどうかを チェックする.

…むちゃんこ文字化けしてるじゃ〜ん orz 悲しいかなバージョン 3 にアップグレードされていることに気づく.

修正に入る.

<URL:http://www.miraclelinux.com/technet/samba30/migration.html> を参考に, samba2 から samba3 に対応させるため, /etc/samba/smb.conf を編集する.

修正後,

# /etc/init.d/samba restart

これで日本語ファイル名を識別可能になる.

apt の sources.list の書き換え

/etc/apt/sources.list をクリーンに においてクリーンにした sources.list を元に戻す。バックアップしておいた sources.list.org_2005-08-09 から、削除された部分などを 新しいものとマージする。(epftp 参照にする) 結果的に, woody と sarge の両方のリストを取得するよう, 両バージョンのリストを残す.

# apt-get update
# apt-get upgrade

する。すると、以下のようなメッセージが出るが、削除されるものは 無さそうなので、「Y」でインストールする。

以下のパッケージは保留されます:
  exim libwraster2
以下のパッケージはアップグレードされます:
  bsdutils cpio imagemagick irb1.8 lbxproxy libcupsys2 libcupsys2-gnutls10
  libdps1 libgdk-pixbuf2 libgtk2.0-0 libgtk2.0-bin libgtk2.0-common libice6
  libkpathsea3 libkrb53 libmagick6 libnetpbm10 libnspr4 libnss3 libpcre3
  libperl5.8 libreadline-ruby1.8 libruby1.8 libsm6 libssl0.9.6 libssl0.9.7
  libungif4g libx11-6 libxaw7 libxext6 libxft1 libxi6 libxmu6 libxmuu1 libxp6
  libxpm4 libxrandr2 libxt6 libxtrap6 libxtst6 libxv1 mount mozilla
  mozilla-browser mozilla-mailnews mozilla-psm netpbm ntp ntp-server
  ntp-simple openssl perl perl-base perl-doc perl-modules perl-suid proxymngr
  python2.3 ruby1.8 sudo tcpdump tetex-bin twm util-linux util-linux-locales
  x-window-system-core xbase-clients xfonts-100dpi xfonts-75dpi xfonts-base
  xfonts-scalable xfree86-common xfs xfwp xlibmesa-dri xlibmesa-gl
  xlibmesa-glu xlibmesa3 xlibs xlibs-data xnest xpdf xpdf-common xpdf-reader
  xpdf-utils xserver-common xserver-xfree86 xspecs xterm xutils xvfb zlib1g
アップグレード: 92 個、新規インストール: 0 個、削除: 0 個、保留: 2 個。
101MB のアーカイブを取得する必要があります。
展開後に 719kB のディスク容量が解放されます。
続行しますか? [Y/n]

インストール時の質問

平和なことになし.

日本語環境

WindowMaker 上のウィンドウのバーなどには日本語を表示できないが, 一応 kinput が使えるからよしとする. (普段直接端末にログインして X 起動して作業することほとんど ないからね).

落ち穂拾い

ssh 関連

ssh で外部に接続しようとすると

ssh-keysign not enabled in /etc/ssh/ssh_config
ssh_msg_send: write
ssh_keysign: couldn't send request

というメッセージが表示されることがある. このような場合には, /etc/ssh/ssh_config に

EnableSSHKeysign yes

という一行を書き足すこと.


Last Updated: 2006/02/02, Since: 2006/01/27 mailto: morikawa_email