2011/04/05 の dcmodel ネットミーティングのメモ書き

参加者

  • 北大
    • 石渡 正樹, 杉山 耕一郎, 山下 達也, 荻原 弘尭, 川畑 拓也
  • 神戸大
    • 高橋 芳幸, 納多 哲史, 井谷 優花, 黒田 美紀
  • 九大
    • 中島 健介

次回日程

  • 日時
    • 2010/04/12(火) 14:00-18:00
  • 場所
    • 神戸大 : 自然科学 3 号館 508
    • 神戸大 : 自然科学 4 号館 807
    • 北大 : 理学部 8 号館コスモスタジオ
    • 九大 : 理学部 3 号館 3605

Ishiwatari et al. (2002) の再現計算 (納多)

計算の概要

  • 想定している惑星
    • 同期回転惑星
      • 自転と公転が等しい系外惑星
      • 片面だけが太陽に照らされている
  • 知りたいこと
    • 液体の水の存在条件
      • 日射量の限界
  • 計算設定
    • Ishiwatari et al. (2002) と同様
      • 地球のような惑星のパラメータ
        • 日射分布, 半径, 地表面気圧
        • 太陽定数(1500 w /m^2)
        • 地表面は仮想的な海

問題点

  • OLR の帯状平均分布が異なる
    • Ishiwatari et al. (2002) では太陽定数の増加につれて緯度によらず一定に近づく一方, 納多計算では太陽定数を挙げても一定に近づかない
    • ただし, 全球平均値は約 1500/4 になっている

その他現状

  • 暴走限界の値は Ishiwatari et al. (2002) より小さめ
    • 1500 w/m^2 - の間

Ishiwarari (2002) の D 論にある図集との比較

  • 東西風速の帯状平均
    • 赤道上空に強い西風がでるのはなぜ? (納多)
      • 分からない (石渡)
      • Ishiwatari et al. (2002) ではフィルターが入っているから見えないのではないか (石渡)
        • 納多計算ではフィルターは入れていない (納多)
  • 東西風速が異なっても, 直ちに納多計算が間違っていると判断するのは難しい
    • どちらかと言えば Ishiwatari et al. (2002) がおかしい (石渡)
      • Ishiwatari et al. (2002) ではフィルターを入れているが, 納多計算では入れていない (石渡, 納多)
    • 東西風速分布より, 温度や湿度分布が重要 (中島)
  • 比湿分布
    • いやに値が大きいようだ (石渡)
      • 過飽和になっている可能性もある
    • 計算ルーチンが直っていないようだ (納多)
      • コンター間隔を揃えて色を付けない絵を描いてほしい (石渡)
        • 石渡 D 論ではコンターの間隔は 0.005
    • 温度が低いので仕方がないのではないか (中島)
    • 赤道における比湿 0.02 の高度
      • 納多計算 : \sigma=0.6
      • Ishiwarari et al. (2002) : \sigma=0.8
    • 低緯度側の温度がすごく高いのではないか (中島)
  • 温度分布
    • 緯度-\sigma 分布
      • 地表面の温度が Ishiwatari et al. (2002) と比べて高い (石渡)
        • 驚くほどの違いではない (石渡)
      • 上空 (\sigam=0.2) で超断熱になっている (中島)
        • これを許せば OLR 増やせる
        • この高度で光学的暑さ 1 であればここが問題
    • 赤道における帯状平均 (温度-\sigma 分布)
      • \sigma = 0.2 において温度勾配が急 (石渡)
      • 断熱勾配 (dT/dz) を求められないだろうか (中島)
        • 温度勾配は -5 K/km (納多)
          • 大きくないね(中島)
        • 乾燥大気の定圧比熱 Cp が地球の 2/3 倍 なので, - 15 K/km
      • ジオポテンシャルを描画してはどうか (石渡)

原因だと思われる事

  • 東西平均日射の計算が間違っていた (納多)
    • 比熱が地球の値になっている
  • Ishiwatari et al. (2002) で示されている状態にまだ至っていないだけかも知れない

今後

  • 比熱について
    • 値をを直して再計算
    • サンプルページに比熱の値が間違っている旨の注釈を付ける
  • 比湿について
    • 大きすぎるので, 相対湿度の計算をしてみる

deepconv 再構成 (杉山)

  • 3 次元版モデルの開発を継続
    • gtool5 の HistoryAutoCreate を使うよう変更中
      • dcpam の入出力に合わせる
    • 初期値作成ルーチンの修正中
      • 今関修論プログラムの取り込み

dcpam 勉強会 (納多)

  • 4/8(金) から京大の野口さんが参加されます