2009/08/04 の dcmodel ネットミーティングのメモ書き

参加者

  • 神戸
    • 納多 哲史, 今関 翔, 北野 太朗, 島津 通
  • 北大
    • 林 祥介, 中島 健介, 石渡 正樹, 高橋 芳幸, 西澤 誠也, 杉山 耕一朗, 佐々木 洋平, 山下 達也, 徳永 義哉, 馬場 健聡

次回日程

  • 日時
    • 08 月 10 日(火) 13:00 - 15:00
  • 場所
    • 神戸大: 自然科学 3 号館 508
    • 北大 : 理学部 8 号館コスモスタジオ
    • 九大 : 理学部 3 号館 3605

主成分凝結計算

  • 課題
    • 温位の tendency のプログラム修正
      • 臨界飽和比 1.0 のケースについて tendency と温度上昇が consistent かどうか 改めてチェック
    • 臨界飽和比 1.0 のケースについて初初期状態を変えて計算
      • もっと寒い状態からスタートしてみる
      • 熱強制の振幅を変えてみる
    • 解析
      • 熱効率, エネルギー輸送の考察

同期回転計算

  • これまでの話
    • 森川設定と 2009/05/31 につくばで見せた計算 (納多設定) の設定の違い (前者が森川設定, 後者がつくばで見せた納多設定を指す)
      • 長波放射: 1 色バンド放射モデル 対 4 色バンド放射モデル
      • 短波放射: バンドなし 対 1 色バンド放射モデル
      • 大気アルベド: 0 対 0.2
      • 積分時間ステップ: 8 分 対 30 分
      • asselin フィルタのパラメータ: 0.1 対 0.05
      • その他の設定についてはほぼ同じと考えられる
    • 納多設定には南北非対称性が現れた
      • どのパラメータが非対称性に最も効いているのか?
    • 2009/07/14 の実験 について
      • 納多設定の Asselin フィルタの値を変更 (実験 2) しても, ほとんど違いが見られなかった
        • Asselin フィルタの値は関係ない
          • これ以降の全ての実験で 0.05 で統一
      • 大気アルベドを 0.2 から 0 にする (実験 3) と南北非対称性が消えた
        • 大気アルベド (および太陽定数) が南北非対称性の原因のひとつであるようだ
        • 南北対称にはなったが, 降水などで森川設定とかなり結果が異なる
    • 太陽定数依存性
      • 納多設定の大気アルベドを 0 にし, 太陽定数を振った.
  • 今回行った実験
    • 森川設定で太陽定数を 1380 W m-2 から 800, 1100 W m-2 に変更. 1100 W m-2 は太陽定数 1380 W m-2 で大気アルベドを 0.203 にしたのと同じであり, 放射吸収のバンドの設定以外は納多設定とほぼ同じ.
    • 納多設定について, 太陽定数 1100 W m-2, 大気アルベド 0 で 短波放射 2 通り (1 色, なし), 長波放射 2 通り (灰色, 4 色) の 組み合わせを試した
      • 結果: <URL:http://www.gfd-dennou.org/library/dcpam/sample/2009-08-05_noda/> (近日中にアップロード予定)
      • 短波放射なし, 長波放射 4 色のときのみ南北非対称
        • 地表面気圧の南北勾配が途中で逆に切り替わっている
      • 短波放射 1 色, 長波放射 4 色の計算では南北対称. これは過去の計算結果と異なる.
  • 考察
    • 南北非対称な結果が出た条件
      • 大気アルベド 0 換算で太陽定数 1150 W m-2 以下
      • 短波吸収 1 バンド
      • 長波吸収 4 バンド (AGCM5 デフォルト)
    • これまで全組み合わせを網羅的に実施したわけではない
    • 計算機を変えると同じ設定でも非対称だったり対称だったりするようだ
      • 納多の個人 PC (Intel Fortran) では短波 1 色, 長波 4 色でのみ南北非対称
      • 情報実験機 (Fujitsu Fortran) では短波なし, 長波 4 色でのみ南北非対称
  • 今後の作戦
    1. 計算機, コンパイラやコンパイラオプションを変更して 非対称な解が出るか確認する
    2. 非対称な解の 1 格子点の熱収支を確認する
    3. 初期値を変えて計算し, 非対称な解がロバストかどうか確認する