1.7.4 補間とクリッピング

補間機能には次の2つがある.

線形補間:
ユーザ座標系で線形的に補間する. すべての座標系で指定可能であるが, 通常の直角一様座標 (ITR=1) で指定しても意味はない. 曲線座標系の座標軸や, 地図座標の緯度線を描く時などに使われる.
大円補間:
地図投影座標(TC)で, 始点と終点を通る大円上で補間す る. これは地図投影関数のみ有効.
地図投影関数の場合には, TC において特異点は必ず極になっているので, 大円補間を指定することにより, 特異点付近での線分がより適切に描けるよう になる.

この機能に関するSGpGET/SGpSETのパラメタは以下の通り.

LLNINT (L) 線形補間を行なうかどうか指定するフラグ (省略値 .FALSE.).
LGCINT (L) 大円補間を行なうかどうか指定するフラグ (省略値 .TRUE.).
RDX, RDY (R) 補間間隔. 1セグメントの長さがこれらの値を越えないように 補間される(省略値 (5., 5.)).


クリッピングは次の場所で行なわれる.

それぞれのクリッピングは, その座標系の座標軸に平行な線で囲まれる矩形領 域に対して行なわれる. したがって, 地図投影の際に極を移動する回転を行なうと, TC におけるクリッピング境界はは経緯線に一致しなくなる.

この機能に関するSGpGET/SGpSETのパラメタは以下の通り.

LCLIP (L) ビューポートでのクリッピングを 行なうかどうか指定するフラグ (省略値 .FALSE.).
VXMIN, VXMAX, VYMIN, VYMAX (R) ビューポート. 通常 SGSVPT により設定される.
TXMIN, TXMAX, TYMIN, TYMAX (R) TC におけるクリッピング境界 (省略値は -180.0, +180.0, -90.0, +90.0).
IRMOD (I) トーンの境界線をクリッピングした時に, 右回りに接続するか, 左回りに接続するか 指定するパラメタ. (1.7.5 参照) (省略値 0).


ビューポートにおけるクリッピングは 'LCLIP' によって ON/OFF できるが, 他のクリッピングは常におこなうようになっている. 正射図法で TC におけるクリッピング境界を省略値のまま使うと, 裏側の線分なども描くことになる. 表側だけを描くためには'TYMIN' を 0 にする.