= 海洋モデルミーティングログ(2014/07/16) == 参加者(敬称略) * 林, 中島, 竹広, 高橋, 石渡, 河合 == 進捗状況の報告(河合) === 軸対称風成循環の数値計算 * 風成循環の数値実験: 均質流体 * 数値解と解析解の比較 * 位置づけ * 主目的: 水惑星実験用いる予定の海洋大循環モデルのテスト計算の一つ * 解析解が導くことが可能な簡単な海洋大循環の問題を解かせる * (副目的: できれば, 水惑星設定における海洋大循環の力学をより理解したい) * 循環の力学の決定において重要な過程は何か? * 軸対称な風成循環の基本的特徴の簡潔な定式化 * 方法 * 惑星地衡流理論や赤道境界層理論に基づき, 計算された循環をより簡単な系で記述し, 解析的な近似解を導く. * 数値解と比較 * (副目的) 近似を緩めること(球面幾何や水平粘性の効果)で, 近似解が数値解を より良く表現するようになる経緯が分かるようにする. * 前回ミーティング時からの変更点 * 以前は, 準地衡流理方程式系を使っていたが, 海洋大循環の記述により適した惑星地衡流方程式系を使って, 漸近級数解の導出をやり直した. * 中・高緯度の循環に対して, ロスビー数による漸近級数解の最低次が, 数値解とより一致するようになった. * 水平渦粘性が小さい場合には, 最低次の漸近級数解で予想される誤差範囲(O(Ro))内で一致する * 非線形項以外の実装の妥当性は, おおよそ示された(??) * TODO * 近似解の導出ノート, 数値解と解析的な近似解の比較ページを最後まで完成させる. * 均質流体設定において, スッピンアップ時間がおよそ 500 日であることについて * エクマンパンピングの時間スケールならば, 中緯度で約 30 日と見積もられる. * 海面の水平速度の振幅の時間的増加は, エクマンパンピングの時間スケールで落ち着く. * 局所的な定常状態の達成は, 中緯度の流体層表層ほど早く, 赤道や流体層深部ほど遅い. * 運動エネルギーの増加を主に決めているのはどの領域か * そこでは, どのような力学バランスになっているかを検証 * 今後の方針 * 風成循環のテスト計算シリーズにおける, 密度変化ありの場合の結果のまとめやその理解は, 一度ペンディングする. * 本来の目的に近い(複雑な)系の設定による, 海洋大循環の数値実験を先に行う. * その結果に問題があったり理解を深めたい場合は, 個別の問題に立ち戻って, 簡単設定の数値実験を行い, その結果を考察することにする. == その他の TODO (優先度順) * 水惑星設定における海洋大循環の数値実験 * 今まで行ってきた塩分一様の風成循環計算よりも, より複雑な設定で行う. * 密度・塩分非一様 * 境界条件の指定について * 海面 * Marshall et al.(2007) の数値実験の結果を参考に指定 * 温度/塩分はある固定値にニュートン緩和させる * 海底 * 滑りなし, 断熱 * 作戦 * 軸対称設定 * ひとまず数値計算してみる * パラメタリゼーションの不備やより適切な境界条件の指定等の問題は計算結果を 眺めつつ考えることにする. * 物理過程の実装に向けた論文の読解 * 対流パラメタリゼーション: Klinger et al.(1996) * 中規模渦パラメタリゼーション: Gent and McWilliams(1990) * 海水の熱力学変数関連のグラフ * 適用可能なパラメータ範囲外と思われる, 系外惑星的設定での EOS 振る舞いを調べるべく, グラフの描画範囲を広げてみる * 順圧ロスビー波, 内部重力波のテスト計算に関して * 傾圧ロスビー波はどうか? * 内部重力波 * 水平伝播するようなケース * 鉛直波数をもう少し増したケース == 次回予定日 - 09/10(水) 13:30 から