粉粒体偏析効果実験1

私の研究紹介ではないのですが、デモストレーション用に行った、 粉粒体偏析の有名な実験実施の様子を紹介します。

実験ムービー1

実験ムービー2

密度の違う入れ物を二つ用意する。右側のプラスチックの入れ物(φ18.5×16.5 mm) には、ナットを入れてあり重さ11gである。左側は空洞で重さ0.4gである(上部にセロハンテープで 砂が入らないように蓋をしてある) 。 つまり、入れ物全体の密度はそれぞれ、2.5 g/cm3と0.1g/cm3である。

両方をアクリルの筒にいれる。
その上から、ガラスビーズ(soda-lime glass 平均粒径220ミクロン)を 注ぎ込む。
深さ10cm程度の深さまでいれる(上まで詰め込むと混合が難しくなる)。 上を蓋して、これを上下に10〜20回ほど振ります。
実験ムービー
すると、ナットをいれた重いほうの入れ物だけが浮いてくる。
今度は逆さにしてみる。こうすると現時点においては、 上部表面に軽い入れ物があり、重いほうはそこにあるはず。
この状態で再び上下に振ると
やはり、ナットをいれた重いほうの入れ物だけが浮いてくる。
逆さにした場合の実験ムービー
何度やっても同じ。上下に振る限りガラスビーズのバルク密度(約1.5)より 重いほうが浮き上がり、軽いほうは沈んだままである。

非常に簡単な実験なので、入れ物の慣性の違いとか、浮力とかで説明ができると思うかもしれない。 しかし、粉体物理はそんな単純ではないのである。
というのも、今度はこの筒を横に寝かして、横方向に振動させると・・・? 次へ