本研究では木星大気の対流構造を直接数値計算により明らかにすることを目的
とする. 木星大気中の凝縮物質の潜熱と化学反応の反応熱を考慮した数値モデ
ルを設計構築し, 数値計算により雲層での温度分布, 物質分布(雲分布), 鉛直
循環の形態を調べる.
大気の雲対流を扱う場合には, 流体力学, 放射, 熱力学の 3 つのプロセスを
扱う必要があるが, 現在は流体力学, 熱力学の 2 つに着目して木星の対流を
扱う. 放射はモデルの上部と下部境界において木星大気を模した放射強制を与
えることで簡略化する.
熱力学過程を扱うために, 平衡大気組成計算モデルである oboro (朧)を開発
する. これはギブスの自由エネルギー最小化法から平衡大気組成を求めるため
のプログラムである. これを用いることで, ある温度圧力での大気組成, 雲の
凝縮を計算することが可能となる.
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流体力学を扱うために, 非静力学モデルを開発する(コードネーム: arare(霰)).
これは準圧縮系の流体の方程式を解いたものである. これの仕様やコーディン
グは現在進めつつある.
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このモデルを用いることで, 未知の木星対流の雲対流構造に光をあて,
その構造を力学的に説明することが可能となるだろう.