11.1 カラーマップ

出力プリミティブのうち, トーンプリミティブ以外はすべて線分で構 成されています. 線分の属性のうち, ラインインデクスには色の情報が含まれ ています. また, トーンプリミティブには, トーンパターン番号という属性が あり, やはり色の情報が含まれています.

描かれる線分のラインインデクスは3桁の整数(nnm)で指定します. 線の太さと色の両方が変えられるようなシステムでは, 上位2桁 (nn=0〜99)が色番号, 下位1桁(m=0〜9)が線の太さを表します. (こ れまでの章では, 下位1桁だけを使ってきました.) 色番号は, 1から5までは標 準的に, 1: 白または黒(フォアグラウンド), 2: 赤, 3: 緑, 4: 青, 5: 黄, と決められていますが, それより大きな番号に関しては カラーマップファイ ルの定義によります.

カラーマップファイルとは, 色番号と実際の色を対応づけるデータファイルで あって, Devモジュールのパラメタ clrmap が示すファイルです. 標準的なライブラリ においては, X 用として .x11, PS 用として .psx のサフィック スをつけると, それらが優先的に検索されます. 色はRGBの強さで指定されて おり, それらの値の範囲は0から65535(16bit)です. 機種によってはこれだけ の階調が表現できない場合もありますが, 適当な階調に読み変えますから, 異 なるシステムでもこのファイルはそのまま有効です.

トーンパターン番号には色の情報とパターンの情報が両方含まれており, 5桁 の整数(nnlll)で指定します. 上位2桁が上に述べた色番号, 下位3桁がパター ン番号です. パターン番号は第2.5節で説明しましたが, パター ン番号として999を指定するとべたぬりとなります.

次の COLOR1 プログラムは, カラーマップのサンプルテーブルを作るプ ログラムです. 38行めでトーンパターン番号を代入していますように, 100色 を描き出します. このように1つの作図では高々100色しかつかえませんが, カ ラーマップファイルを取り替えるとさまざまな色が使えます.

#
# color1.rb

require "narray"
require "numru/advanceddcl"
include NumRu::AdvancedDCL
include NMath


np = 4
nt = 10
dd = 0.07
ds = 0.003
dx = dd+ds*2
dy = 1.0/nt

#-- data ---
xbox = NArray[0.0, 1.0, 1.0, 0.0]
ybox = NArray[0.0, 0.0, 1.0, 1.0]

#-- graph ---
Dev.maxmsg = 300
Dev.open("X", true)

Frame.lfull = true
Frame.rat(0.85, 1.0)
Frame.mgn(0.0, 0.0, 0.05, 0.1)
Page.settitle('TEST OF COLORMAP', 'T', 0.0, -0.5, 0.025, 1)

Frame.new
Fig.window=[0.0, 1.0, 0.0, 1.0]
Fig.transnum = 1

Text.charsize = 0.01
Text.charcent = 1
for j in 0..9
  for i in 0..9
    x1 = dx*i     + ds + (1-dx*nt)/2
    y1 = dy*(9-j) + ds
    x2 = x1 + dd
    y2 = y1 + dd
    itpat = (i+j*10)*1000 + 999

    Fig.viewport = [x1, x2, y1, y2]

    Frame.pvpr(1)
    Tone.tonepat = itpat
    Tone.fill(xbox, ybox)
    chr = format("%5d", itpat)
    Text.vdraw(x2, y2+(dy-dd)/2, chr)
  end
end

Dev.close

PROGRAM COLOR1